色々なところで戦いが起こっている。
大きく二つに分けると、相手の足を引っ張る戦いと新しいものを創って拡めようとする戦いだ。
前者は今、なんらかの力を持っている人たちによるものが多い。すでに力を持っているのだから、自分らが制御できない新しいものは必要ないという考えからだろう。持たざる者ももっぱらこの戦い方を好むが、そうやって人を踊らせることも、戦いの大きな一部だ。
将棋棋士の升田幸三は新手一生という言葉を遺した。プロならば新しいものを創造しなければならない、という強い思いからの言葉だ。
新しいものを創ることは、固定概念をぶっ壊すことと似ている。俺が好きになるものは、そうしたものが多い気がする。色んなジャンルで、ぶっ壊そうとしている人たちがいて、その足を引っ張ろうとする人たちがいて、俺はそれを遠くから見ているだけで何もしていない。厳密には何もしていないということはないのだろうが、無力さをひしひしと抱いている。俺みたいなやつらがどれくらいいるのかは分からないが、多分思うよりもたくさんいるのだろう。
