「陸海空 こんなところでヤバいバル」のヤバさがガチ

はるか彼方の異邦の奥地で現地民の冗談を真に受けて顔面に刺青の染料を塗り込んで真っ黒になってしまったことでおなじみのナスDが演者として有名になったある意味レジェンダリーなテレ朝系列の番組なんだけど、ナスDの企画が終わったらちょっと変な方向に行ってしまっている。思わぬ形で一発でかいのが当たってしまった後の新企画が前企画を超えられずに尻すぼみになってしまうのはほぼ不可避だからしゃーなしではあるんだけど、タイトルの新企画はいよいよここまで落ちたか、って感じで、対象のレベルを落としすぎなんじゃないかっていうかなんというか。

まずさ、女を十人集めて共同でサバイバルさせるって時点で俺はもう気にくわない。別に女が見たいわけじゃない。サバイバル企画ならなおのことだ。サバイバルに定評のある女は一人もいない。でも女を集めたらそれだけで見る人がいるからそうしたわけですよ。

いろいろ言いたいことはあるけどめんどいしあんま見てないのでごっそりはしょって、一番気にいらないのは、女を十人集めてサバイバル生活をさせるだけでなく『10キロ太らないといけない』という縛りをもうけたことだ。なんだそれ。ハゲが。

オーディションで集まった女たちは、ざっくりまとめて言うと、芸能界でくすぶってる人たちなんだよね。少なからず見てくれに気を使わなければならない人たちなわけですよ。中にはアイドルのたまごなのかもどきなのかわからんけど、そうした界隈の人もいるわけ。みんな10キロ太りたくなんかないわけですよ。そもそも女性に10キロ太れとか普通に嫌がるでしょみんな。

わかります?

ただでさえ過酷なサバイバル生活なのに、無理をして自分がなりたくない体型にならないといけないんですよ。なりたくない自分になるためにがんばらないといけないわけです。なんだそれ。そんなもんまったくもって見たくない。

でも、そういうのを見たい人がいる、とテレビマンが、いやナスDやその上の人が判断したわけですよ。テレビでマイナーなネタやるなら、こうしないと視聴率が見込めないと判断したわけです。長年テレビ界で結果を残してきた人たちの判断だから、それは間違いよりも正解に近いわけですよ。つまり、そういうものが見たい人がかなりいる、ということになるわけで、そういう人たちがいわゆるテレビ的世論のマジョリティーである、ということになるわけですよ。

うわ~。あほくさ。

なにがあほくさいって、それがテレビだけなわけがないから。あらゆるメディアにおいて、そういうあほみたいなものを求める人たちの数が一番多いということですよ。

そら俺のみたいもんがいっこーに作られんわと。

んでね、『太る』という企画の意図はね、それだけじゃない。その真の意味は、広告ですよ。

前述したように、女らは芸能界でくすぶってる人たちなわけで、全員がこの企画をきっかけに芸能界での仕事を増やしたいと強く思っている人たちなんですよ。その意味では、太るということに何かしらの価値を見いだすことができますわな。役者にしても、アイドルにしても、一度太ることで、わかりやすい物語ができますからね。見た目が変われば、新しい道も拓けるかもしれない。そういう淡い期待はあるだろう。

一番期待してるのはダイエット企画だろう。この企画が成功すれば、ダイエットでもう一企画作れるわけだ。テレビ的に一粒で二度おいしいね。

また、ダイエット広告のオファーにも期待できる。世の中はクソダイエット広告でみちあふれているからね。なんなら、そっちの手配はすでにされているかもしれない。この企画の裏勝負みたいに、知名度や人気によって仕事をふる用意があるのかもしれない。俺ならやる。俺でも考えつくくらいだから、もちろん製作側もしかりだろう。

テレビ側にもタレント側にもwinwinな企画というわけ。

しかし、そこには視聴者がいない。winwinloseだ。メディアはだいたいそうなってる。視聴者のloseをいかに上手くごまかせるか、そんな番組しかない。だから番組は基本、カモに向けて作られる。そしてカモは、前述したようなクソみたいな企画を好んで見る。少なくともそのやり方で一定の結果が出ているし、定量的な結果が見込めると考えているのだ。

ほんとにがっかりだわ。

ハゲが。