改変しよう

ちょっとした偶然から、映画「バタフライエフェクト」を見た。

もう始まりから、これ「ひぐらしのなく頃に」と構造が似てんなーと思った。ググってみたら、「ひぐらし」は2002年、「バタフライ」は2004年の作品だった。

洋物にコンプレックスがあるわけではないが、こんな風に似たような洋物と和物があった時、反射的に和物側の方がパクったんだろうなーと思ってしまう傾向が、私にはある。

まあ「ひぐらし」が完全なるオリジナルだとは思っていないけど、どっちも面白かったしプラスαもあったから満足している。それ以外の思いはない。

個人的に「ひぐらしのなく頃に」で一番感心したのは、「頃に」と「コロニー」がかかっているところなのだが、そういった言説は今までに一回も見たことがない。わかってもらえるよね?

それはそれとして不思議だったのが、私は過去に「バタフライエフェクト」を見た、という記憶が強く残っていたのだが、実際に見ても、何も思い出すことはなかったことだ。絶対に見たことがある、という確信を持って見始めたのだが、記憶に残っている場面は一つもなかった。

本当は見たことないんじゃないかと何度も思ったが、あの頃の自分の生活を振り返っても見ていないとは考えられない。あの頃は毎日レンタルビデオを見ていたし、特にサスペンスや心理物ばかり借りていたし、映画名もジャケットもふと思い出すことが何度もあったくらい記憶に残っていたからだ。でも内容は全く覚えていなかったし、記憶のくずかごをひっくり返してみても、やはり最初から最後まで初見だった。

記憶の当てにならなさを改めて実感した、なんてもんじゃなく、絶対的な確信を持っていた記憶の中身が実は空っぽだった、という事実に軽く戦慄している。思えば過去にもそういう記憶間違いはあったし、友人や恋人がそうした間違った記憶に確信を持っていたことで言い争いになったりしたこともあった。

私がこうしてひょんなことから記憶間違いに気づいたように、他の人たちもふとしたことで自分の絶対的な確信が間違いだったことに気がついてしまうことがあるのだろう。でもそうやって気がついたとしてもたいていは後の祭りだし、わざわざそれを伝えることはしないよねー。

こんなことを書いた今でも、やっぱり「バタフライエフェクト」を見たことがあるはずだ、と思ってしまっている。もしかしたら私は過去を改変してしまったのかもしれない。あの頃はやり直したい過去が山ほどあったからなあ。

いや、あるいは誰かが過去を改変してしまったからかもしれない。