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加山雄三+BOSEに歌番組の可能性を見た

BS朝日で「歌っていいだろう2017年春君といつまでもスペシャル」という番組をやっていた。2016春とか2015冬とかやっていたのかもしれないが、こんな番組があったとは知らなかった。放送前の宣伝で、森山良子や八代亜紀など昭和を代表する歌手たちが出演することが分かったが、番組名からお分かりのように主成分は加山雄三であり、メインコンテンツは谷村新司と「サライ」について語り合うという何百回もやっていそうな対談なのであった。なにより驚いたっていうか五度見くらいしたんだけど、シンコが、いや進行がBoseなのである。大事なことなのでもう一度言うが、司会が加山雄三で、共に番組を進める進行が、Boseなのである。しかもなんかうまく馴染んでやんの。超ウケるんですけど。加山雄三というと、歩いてても電車の中でも車運転してても、あらゆる意味で絶対に道を譲りそうにないタレント心のベストテン第一位に毎年鎮座してdoopnessな感じ。加山雄三が司会ってことは、この番組には加山雄三の意向が最大限尊重されていると思われるわけなんだが、加山雄三はやんちゃだしさらに老齢も重なって軽くろれつが回ってないしで、まともな進行は期待できないん。しかしそこは腐っても鯛、何はなくとも真ん中にデーンと座っていなければならない存在なわけで、そのジレンマというか加山に欠けるぶぶんをBoseで補おうとする崩しのセンスには脱帽した。やっぱ雄三垢抜けてるわ。この番組の対象年齢はどう考えても50代後半以上で、テレビの前のおっさんおばちゃんのほとんどはBOSEを見ても「元NHKのアナウンサーっぽい人?がなんかツバの平たい帽子をかぶってる?スチャダラパーってあんだぁ?」以上の関心を抱くわけがないんだけどそこがシュールで面白いし、しっかり会話に絡んでいってるBOSEから漂うコレジャナイ感がtrippyでチルな感じ。んで谷村新司との鼎談の次は、森山良子と八代亜紀と四人で対談とかもうほんと意味不明過ぎてっていうか全員ミュージシャンなわけで全然おかしくもなんともないはずなんだけど、そこにBoseがいるだけで湿っぽさをカラッと乾かすような爽快で心地良くそれでいて不思議で微妙な違和感が場に滲むから面白い。ドラマに出てるピエール瀧を見たときの感覚と似てる。なんだかんだでずーっと見ちゃった。こういう感覚の中だと八代亜紀の歌もまた違った趣がある。とくに森山良子が自由で楽しそうでとても良かった。持ち歌をそのとおりに歌って終わり、みたいなここ十年の歌番組のスタイルにはいい加減飽き飽きしていることを改めて思い知った。昔のしむらけんとかがやってたコント番組とかでも、途中でゲスト歌手の歌が入ったりしていたが、淡々と紹介されてステージで歌うような典型的な歌番組と比べて歌に入っていきやすかった。ちょっとしたプレミア感あったよなあ。思えばポンキッキーズもバラエティと歌がいい感じで混ざり合った番組だったしなあ。アイドルの歌に豪快にチャチャを入れたりしてた番組もあったし。そういう番組がなくなっちゃったのはなんでだろうなあ。そんなこと思いながらザッピングしてたらBSNHKがBattle Of The Yearの取材やってて、正直そっち見とけば良かったと思った。