泣き歌からの国民的カリスマ

あなたの泣き歌なんですか? 教えてアブセンス - アブセンス?

泣いた曲はたくさんあるんだが、この曲が思い浮かんだ。


この曲がめっちゃ好きで。映像から古さが痛いほど伝わってくると思うんだけど、これは古より伝わるトレンディキムタクドラマ「ラブジェネレーション」の挿入曲だもんで。「ラブジェネ」の音楽は、CAGNETっていう音楽ユニットが担当していて、で、この曲は、その中心人物の日向大介さんがプロデュースしたsection-sっていう女性ユニットが歌ってるんだけど、売れることも話題にもなることもなく消えていったわけで。バブル期にまさにバブルのように消えていった悲しいユニットのひとつなんですが。そんなに悪くなかったと思うんだけどなあ。プロモーションって、ある意味音楽そのものよりも大事なんだなって思いました。

以上。以下蛇足。

で、「ラブジェネ」ではベンフォールズファイブの曲も出てきたよう記憶がある。ライブを見に行くとかなんとかの演出があったような気がする。このドラマのおかげで、ベンフォールズファイブが日本でちょっとしたブームになったりもしたんですよね。


やっぱカッコいーわー。

で、なんでそんなことを覚えているかって、わたしはそれを事前に知っていたんですよね。

当時は裏原宿系ファッションがたけなわの時期で、それはもうすごい盛り上がりだったんですよ。エアマックスが10万くらいに値上がりしたり、それを強盗したりするような時代。チーマー黎明期かな。バブルも手伝って、それはもうファッショナブルな時代でして、ファッション雑誌もたっくさんあったわけです。その中にasAyanっていう雑誌があって、たぶんわかる人にはすぐにピンとくると思うんだけど「LAST ORGY」っていう、藤原ヒロシ、ジョニオ、NIGOのコーナーがあったわけ。この三人は、当時のファッション界の中でも飛ぶ鳥落とす勢いのビッグ3で、泣く子も笑って店に並ぶレベルの人たちだったんですね。で、この見開きの二ページが、田舎もんのわたしにとっては神のお告げレベルで絶対的なファッション情報だったんですね。で、LAST ORGYでは文化や音楽も取り扱っていて、ベンフォールズファイブも、そこで初めて見たような記憶があるわけですよ。で、当時のキムタクも裏原宿ブランドに身を包んでドラマに出ていたわけです。そんな中、月九のキムタクドラマでもベンフォールズファイブが出てきたわけで、たぶん結構ニュースにもなったと思う。

何が言いたいかって、ファッション雑誌テレビドラマ、トレンディ俳優オシャレな音楽、などなどそういうの、メディアミックスっていうんですか?当時は総合的に流行りをプロデュースしていて、それがしっかり機能していた時代だったんだなあ、と。で、その頂点にいたのが、先ほどの三人だったわけです。高城剛もそのころは活躍していたような気がします。

彼らが勧めたものは、誰もが競うように買い求めたものです。で、いまは、流行りの仕掛けが局所的で小規模なものになっているような気がするんですよね。大きなムーブメントが起こりにくいっていうか、ときには起こせよムーブメントwith t 的なものがなくなったな、と。とくにファッションと音楽がつながらなくなってきていると思うんですよね。あのバンドがあのブランドの服を着てるから買う、みたいな。あるタレントやバンドを総合的にプロデュースしてあらゆる文化を巻き込んでいくような動きがあるのかなって思うんですよね。

たとえば、昔でいうアムラーシノラーみたいなものの系譜は、きゃりーぱみゅぱみゅ的なひとたちが受け継いでいると思うんだけど、ビジネス的に世間を大きく巻き込んだムーブメントになったのかっていうと、そうでもなかった。浜田ぱみゅぱみゅなんてやってるけど、むかし小室哲哉がやったことを思えば、とても味わい深いものがある。浜崎あゆみ的成分もぜんぜん足りてないし。全体的にムーブメントの賞味期限がすごく短くなっている。今売れてるミュージシャンもファッションやアートを巻き込むようなプロモーションをしてるかっていったら微妙。まあしてるのかもしれないけど知らん。その点ではエグザイル系列はめっちゃうまくやってると思う。義務教育でダンスが必修化したのっておまえらが裏から手ぇ回したんじゃねーか?って邪推してしまうくらい。

あ、カリスマだ。カリスマ性を持った人がいないんだ。ちょっと前までは「カリスマ〇〇」みたいな謳い文句ばっかりだったのにすっかり消費しきっちゃって、しまいにはカリスマ自体が陳腐化を通り越してダサいものになっちゃったっていう結末。カリスマっていっても、一から十まで本人頼みってわけにはいかないから、いろいろな業界が協力して作っていくわけじゃないですか。

反逆のカリスマといえば魔娑斗だけど、雑誌の裏でサンドバッグ叩いてたり、パチンコになったり、鬼武者になったり大根役者になったりしてたけど、もうちょっと違った売り出し方があっただろ、と。もっとうまく息長くカリスマることはできただろう、と。当時の格闘技の大手スポンサーがパチンコ業界だったからそういうことになったんだろうけど、ただ知名度を広告に利用しましたっていうレベルのしょうもない使い方しかされなかったのは、すごくもったいないことだと思うんですよ。センスがなさすぎるだろ、と。もっと経済効果をあげられたはずだと思うんだが、いかがだろうか。

そういう意味ではジャニーズっていうのは使い勝手が良かったわけですよね。超winwinだしね。
でもいまジャニーズの誰かがカリスマを担えるのかっていったら微妙だわ。かといって他にめぼしい人もいない。「俺についてこい!」っていう支えるべきカリスマがいないよな、どこ見ても。もちろんそれは本人にとっては一生を左右するほどの決断で、生半可な覚悟だとカリスマの虚像に押しつぶされることになるわけだから、キムタクはそういう方面での評価はもっとされていいのかなって思う。まあ、あと二、三十年後の話だけど。

どっちにしても、カリスマがいなくなっちゃったことには変わりないんだけど、もう出てこないとは思えない。また新しいカリスマ男性像が創られるはず。日本の芸能におけるカリスマの系譜石原裕次郎(1934年生)、キムタク(1972年生)と続いてると考えると、ここ数年で産まれた人が大人になるくらいになるのかな。次はエグザイル系列から国民的カリスマ人材がプロデュースされて成功を収めそうな気がするなあ。次は知的さも兼ね備えたキャラでお願いしたい。