
人付き合いって、気苦労が多いじゃないですか。自分が嫌だと思うことを、平気な顔してする人っていますよね。
でも、人付き合いって、そういうもんじゃないですか。
そういう人たちの行動について、いちいち「そういう人とは付き合いたくない」とか「そういう人とは仕事したくない」とか思っていたら、やっていけないんですよね。子供がイジメをする構図にも似ています。
どんな人にだって、長所があれば短所がある。個性は、欠点でもあるわけですよ。
正の感情も負の感情も、興奮状態に陥るという点では同じことで、興奮は、快感を伴います。つまり、癖になりやすいんですよね。人の悪口しか言わない人っているじゃないですか。言わないんじゃなくて、それしか言えなくなっちゃってるんですよね。気持ちいいから。アル中みたいなもんです。自慢とか自分の意見の正当化しかしない人も同じですね。手淫を覚えた猿みたいなもんです。気持ちいいって怖いですね。気持ちいいことは全部禁止にしたほうがいいのかもしれませんね。
世の中は面白い、楽しい、好き、嬉しいのような正の感情よりも、ムカつく、嫌い、怒り、不安のような負の感情の方が、手に入りやすいようにできています。どこでもそうなわけじゃないでしょうが、少なくとも、今の日本はそういう社会になっています。どちらのニュースが多いのか?どちらの記事が話題になっているのか?どういう芸が大衆にウケているのか?それはなぜなのか?そこまで思いを巡らせてみてください。
そもそも、同じ人間なんていないんです。どんな人だって、なにかしら自分にとって嫌な行動をするものだし、自分も相手にそうしているわけです。そういう謙虚な気持ちがあれば、ヒステリックになることもブルーになることもそうそうないわけで。
「自分が嫌いな言動があった」「自分が気に入らないと思った」というそれだけで、相手を完全に否定するような考え方は、かならず癖になります。癖になると、耐性がつきます。それまでの刺激では満足できなくなり、その要求がどんどん強くなっていく、ということです。怒りを覚えるその対象の範囲は拡がり、許容範囲は狭くなっていきます。よく怒る人は、どんどん怒りっぽくなっていくのです。よく相手を否定する人は、どんどん否定がましくなっていくのです。
もちろん、それが、自分に対するあからさまな攻撃である場合は、その限りではありません。嫌な奴っていうのは、どこにでもいます。そんなことは改めて言うまでもありませんし、そういう話でもありません。
ただ、自分が嫌いなことをしたからといって、すぐにその人を否定するのは、どうかと思います。自分はやらないことをしたからといって、すぐに相手を否定してはいけません。自分には理解できないことをしたからといって、その場で相手との付き合いを考えなおすのも、気が早いです。すぐにそういう判断を下していたら、危険信号です。
そういう人とは仕事したくない、なんて論外です。前の使用者のトイレットペーパーの長さがどうのこうのとか細かいことにまでネチネチと陰で相手を否定しだしたら、もう末期です。雛見沢症候群レベル5です。そのうち喉を掻きむしって死にます。助かりません。もう、自分の中の正しさに反することがあれば、それを許すことができなくなっているです。直接指摘することすら、できなくなってしまいます。なぜなら、もうその人のことを完全に見下してしまっているからです。敵になっているんですね。
そういった自分の中の正しさについて、理解のある人とだけ付き合っていければ、それでいいのかもしれません。しかし、そういう人生は、絶対にありえません。ゆえに、自分の中にある正しさを声高に主張する人っていうのは、より攻撃的に、排他的になっていきます。極端に言えば、自分という宗教の狂信者なんです。行き着く先は、冷たい戦争です。
自分と同じ考えを持っている人というのは、意外と少ないものです。厳密に言えば、ひとりもいないんです。それを面白いと思うか、面白くないと思うかは、あなた次第です。
ちょっとした他人の言動にイラつく前に、自分の攻撃性について、思いを馳せてみてはいかがでしょうか?今、自分はどうしてイラついているのか?そこまで腹をたてることなのか?一度深呼吸をして考えてみることをオススメします。
その正しさは絶対なのでしょうか?
あなたは完璧なのでしょうか?
誰の気分も害していない?
嫌だと思う人は自分から離れていけばいい?
子供がうだうだ言ってるだけなら、超滞空垂直落下式ブレーンバスターでもかませば、おとなしくなるでしょう。しかし、いい年した大人がこういうことを言うのって、どうかと思うんですよね。お前それサバンナでも同じこと言えんの?っていう。お前はイスラム教徒が一斉に路上で礼拝始めたら、(ああ迷惑な人たちだ)なんつって付き合い方考えるの?っていう。
そういう人たちの声って大きいから、たくさんいるように感じるけど、そうじゃない人の方が多い……といいんだけどなあ。