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朝ドラをパクらずに情報バラエティ番組を垂れ流す民放の謎

気になる話

朝、車に乗るときは、たいていラジオかCDを聞いている。今日、ふとテレビをつけてみたら、NHKの朝ドラをやっていた。十分十五分くらいの短さなので、通勤の用意や家事や細々したことをしながら、一話を見終えることができる。一話につき、ちょっとした盛り上がり部分が用意してあるので、見ていてダレることはないし、なんなら見ていなくてもなんとなく内容がわかる。

 

朝ドラは平均視聴率が高く、休憩室や食堂などなど、どこでも流れている。旬だったり、将来を嘱望されている俳優や脚本家が起用されることも多く、朝ドラから有名になる俳優も多い。朝ドラ発の言葉が流行語になったり、社会を巻き込んだムーブメントが起こることもある。

 

とにかく、朝ドラはとても素晴らしいコンテンツなのである。

 

私は不思議で仕方がない。どうして民放各局は「朝ドラ」をパクらないのだろうか。朝の時間帯の短いドラマを作らないのだろうか。

 

売れたモノをパクるのは、ビジネスにおける絶対的な定石のひとつだ。食品、玩具、洋服、本、ゲームなどなどなどなど、たくさんの利用者を獲得したあらゆるサービスはすぐにパクられている。テレビ番組もその例にもれない。何かひとつ番組がヒットしたら、バラエティにしろドラマにしろ同じような番組が雨後の筍のようにポコポコ産まれては刈り取られてきたではないか。

 

しかし「朝ドラ」に限って、どこからもパクられていないのである。数十年テレビを見てきたが、NHKに対抗する朝ドラを試みることすら一度もない。これがどうにも納得できない。強いていうなら、王様のブランチで、番組途中にちょっとしたアニメ(稲中とか)を挟んでいた時期はあったが、それが一番近い。ちなみにあまりウケなかったのか、すぐにやめている。

 

話を戻して、NHKが朝ドラをやっている時間帯に、民放各局はどこも情報バラエティ番組をやっている。大事なことなのでもう一度言うが、報道番組やニュース番組の風味を出しているだけで、やっているのは情報バラエティ番組である。タレントか何かと勘違いしている(特に男)自前の社員を使って、主に飯屋やサービス店の宣伝をしている。あとちょっとしたニュースも垂れ流すが、もちろんフラットな報道では決してない。どの局もこの有様だ。

 

視聴者的には、同じ時間帯に同じ顔ぶれで同じ内容が流れる情報バラエティ番組なんて、すべて無くなっても全然困らない。局ごとの違いは政治的な色と女子アナの顔くらいなもんだ。その情報バラエティ番組の一部分を、朝ドラの二番煎じのような企画ととっかえてみてもいいんじゃないか。少なくともやってみる価値はあるだろう。しかしこの数十年、一向にそのような挑戦は行われなかった。気配すらなかった。

 

売れているモノをパクらないのは、ビジネス的にはあり得ないことだ。

これには何かテレビ界のおぞましい裏事情があるはずだ。